
歯はよく生木に例えられます。生きている木と木材を比べればわかるように、生物と無生物では、たいていの場合生きている方が長持ちします。
歯も同様に、神経をとってしまうと、天然歯に比べその寿命が短くなることは否定できません。更に言えば、歯は削れば削るほど寿命は短くなるといえます。当院では極力歯を削らずに、神経を除去せずに治療することを第一に考えています。
従来の歯科治療は、その原因療法より対処療法(例えば削って詰める)が中心でした。その結果、治療が終了したはずの歯が再びむし歯になったり、高価な材料で治療を受けたにも関わらず、思いのほかもたなかった経験をされた方も多いと思います。
痛みがとれて金属で補綴されると、それで治ったと思いがちです。実はそこに落とし穴があります。治療が終わった後のお手入れが大事なのです。
当院では、むし歯や歯周病になってしまった方の治療はもちろん、むし歯や歯周病にならないように、また治療の終了した方が、また同じ苦しみを繰り返さずに済むように、予防とメンテナンスに力を入れています。
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残念ながら、むし歯で歯が欠けたり、痛みを感じ始めて初めて来院される方が大半なのですが、それでは崩壊が大きいため、どうしても金属による修復が必要になったり、ひどいときは神経を取らなければならなくなります。最近は奥歯でも金属の詰め物や被せものを避ける風潮にあり、世界的に共通した流れになっています。
しかし、現状の保健医療では小さいむし歯なら何とか白く治せても、被せものとなると白くするには保険が使えず、8万から10万円かかります。すなわち、健康な白い歯は1本10万円程度の価値があるということです。むし歯にならないように、削ったり、被せたりしないで済むように予防と健診を定期的に繰り返すことがもっとも経済的なのです。
基本的に当院では、必要最小限の治療を心がけていますので、むし歯も、進行の止まっている可能性があったり、進行が遅いものについては、適切な歯磨き習慣とフッ素入りは磨き剤やフッ素塗布による歯の質の強化で、削って詰める治療を避けられると考えています。そのため、定期的に様子を拝見させていただき、進行の様子を専用のレーザー機器で確認し、治療の必要性の有無を客観的に評価できるシステムを作っています。